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JAWS DAYS 2024 参加レポート【後編】

2024年3月2日(日) サンシャインシティにて開催された JAWS DAYS 2024 への参加をしてきたので、そのアウトプット(後編)

前編は チーム対抗提案コンペに参加してみた話 として、先にアップ済みです。

開催当時の公開情報は以下

JAWS DAYS 2024 - LEAP BEYOND

主催: JAWS-UG (AWS Users Group - Japan)
ハッシュタグ #jawsug #jawsdays #jawsdays2024

参加したセッション

# セッション名
D-1 チーム対抗提案コンペ 〜仮想RFPに提案してみよう! ※参加レポートは前編で
E-3 ランチにまつわるちょっといい話
A-4 人材育成専門企業の内製開発の現場から
E-6 生成AIで社内文書検索!Bedrockの新機能でRAGアプリを簡単に作ってみよう
D-8 コンサルタントに聞く!AWS Security の守り方とセキュリティテストの実例
A-9 サーバーレスで豊島区の緊急設備トラブルを解決するアプリを作った話
A-10 技術書を書く技術:あなたの知識を世界に届けよう!!

【E-3】ランチにまつわるちょっといい話

登壇資料:見つからない…

ランチサポーターでもある「生活協同組合コープさっぽろ」の山﨑さんの登壇。

まず、個人的には小・中学校の間は給食だったし、子どもたちも小学校は完全給食、中学校の途中から給食が提供されるようになったので、給食が提供されていない地域があることに驚き。

人口や児童生徒の人数が少なすぎる地域でも、給食センターの設立・維持にかかる費用はそれなりに高額なため、コープさっぽろさんで給食を提供できないか模索する流れで開始されたそう。どうせなら温かい給食を食べてもらいたいよね。という思いからお弁当形式ではなく、保温ができる設備(車両など)を用意して開始したそう。

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当初は、SaaS サービスを利用し、給食申し込みや管理などのシステムを構築していたとのことですが、様似小学校での事例が道内に伝わり、他の地域での提供を拡大する際に、簡易的なシステムでは破綻が見えたとのこと「アレルギー食への対応」

ECS on Fargate へのリプレイスで柔軟性と拡張性を高め、アレルギーのある子でも安心して献立を確認、申し込みができるシステムへと改修して、道内の各所での給食提供ができているとのこと。

システムで解決できる部分の話ももちろんだが、登壇資料の中で紹介されていた、児童からのお礼のお手紙がうるっときたセッションでした。

そして、山﨑さんが、ランチセッションのお土産に道内でしか買えない「坂口農産の赤肉メロン鳳凰の旨みメロングミ」を持ってきたよ!セッション終わりに受け取ってね。っていってたのに、もらってくるのを忘れてたことに、今気づきました。

【A-4】人材育成専門企業の内製開発の現場から

登壇資料:人材育成専門企業の内製開発の現場から

資格本でもお世話になってるし、JAWS-UG 関西でもお世話になっているトレノケート山下さんと同じくトレノケートでコーポレートIT部門を担当されている木村さんの登壇。

山下さん、自己紹介短い…

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トレノケートさんが提供する教育コンテンツの配信・管理システム(ポータル)を運用する上で、インストラクターとしての山下さんが抱える課題(AWS側の変更など含む)に対して、木村さんが丁寧に整理し、スピーディな改修・リリースができているそう。

木村さんとしても、社内のインストラクターがどのような活動をしているのか見えているから、課題となっていることが見えやすいし、提案もしやすいとのこと。

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まとめで書かれていた、「対策を依頼」じゃなくて「課題の共有」という、一緒に作り上げているという様子が見て取れるセッションで、内製する際にこうありたいものだと感じたセッションでした。

【E-6】生成AIで社内文書検索!Bedrockの新機能でRAGアプリを簡単に作ってみよう

ハンズオン資料:AWSの生成AIで社内文書検索! Bedrockのナレッジベースで簡単にRAGアプリを作ってみよう

KDDIアジャイル開発センター株式会社のみのるんさんの登壇。

HTML ファイルを S3 バケットへ格納し、ナレッジベース for Bedrock から参照させてベクトル変換(OpenSearchServerless へ格納)し、Bedrock モデルの検索拡張生成アプリを作ってみよう、というハンズオン型のセッション。

いざ始まってみると、別セッションで GameDay をやっていたのもあり、会場で提供されていた Wi-Fi はすぐに輻輳状態に。

個人携帯のテザリングでも、元々期待していなかった楽天モバイルは期待通りダメ、Softbank に切り替えてもダメといった状態で、セッションに暗雲が立ち込めましたが、元々のハンズオン手順書が入念に作成されていたのもあり、本来実行しようと思っていた内容を資料+口頭でご説明いただきながらネットの状態を逐次確認し、会場の別回線が復調したタイミングで怒涛でラッシュをかける形でハンズオンの実施も着地し、無事終わったセッションでした。

私個人でも会場の別回線を利用してハンズオンは時間内に完遂。

ハンズオンの内容自体は、帰宅後再度実施してみて理解を深めながら進めて内容の再理解をしました。

ただ、内容そのものもそうですが、事前に手順を練りに練られていた(と想像)ことで、慌てることなく状況に応じた進行ができていた点で、何事も入念な準備が必要なんだなぁと再認識したセッションでした。

あと、OpenSearchServerless は高いよ!とのこと。

【D-8】コンサルタントに聞く!AWS Security の守り方とセキュリティテストの実例

登壇資料:コンサルタントに聞く!AWS Security の守り方とセキュリティテストの実例

#kwntravel として有名なウィズセキュアの河野さんの登壇。

どこに脅威があるのか?の観点で、すでに社内にセキュリティガイドラインがある場合は AWS 環境へカスタマイズの支援を、これからセキュリティガイドラインを作成するような場合であれば、脅威分析とともにセキュリティガイドラインを提供してくれるそう。

そして、セキュリティガイドラインができたら、侵入テスト(ペネトレーションテスト)の実施の提案。WithSecure セキュリティ診断では、ソフトウェアによる自動診断に加えて、ホワイトハッカーによる「攻撃者の視点」に立った診断を実施してくれるそう。

また、近年のサイバー攻撃の事例も紹介いただきました。

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そして、河野さんから告げられた真理

でも、ウィズセキュアさんの力強いビジョン

セキュリティにおける課題は誰も単独で解決することはできません

パートナー様、ユーザー様、情報セキュリティコミュニティが一丸となって

「パートナー」として協力し合うことで

セキュリティの課題がビジネスの成長を妨げることがなくなるのです。

WithSecureと共に歩む誰もが

サイバー攻撃によって深刻な被害を受けることのない未来を作る

それが私たちのビジョンです

【A-9】サーバーレスで豊島区の緊急設備トラブルを解決するアプリを作った話

登壇資料:サーバーレスで豊島区の緊急設備トラブルを解決するアプリを作った話

株式会社KURUM の小林さんの登壇。

豊島区に特化したビジネスマッチングアプリ作成にサーバレスを基本採用として構築したよ、という話。

アプリの機能としてはビルや店舗での緊急トラブル時に、近くにいる作業員を探し、駆けつけ可能な業者や作業員とマッチングできるアプリ。

サーバレスを採用した背景は以下。

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アプリケーションの構成図

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このうち、サーバレス・マネージドサービスを採用した箇所

ほぼ全部

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サーバレスにしてどうだったのか?

メリット:開発スピードの迅速化や、ランニングコストの低減に寄与した。

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デメリット:マネージドな AWS サービスをローカルで実現するのが面倒after-report-jawsdays2024-a9-05

デメリット:メンテナンスフリーとまではいかない、原因調査が容易ではないafter-report-jawsdays2024-a9-07

デメリット:サーバレスは金額が高くなりがち(同等のものをオンデマンドで利用した場合と比較して)after-report-jawsdays2024-a9-06

構成図のアーキテクチャで動かした場合のサービス別のコスト比率。
AuroraServerless V2 が半分を占める!

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新規アプリなどには、構築運用の負荷を低減し、コストを抑えることができるためサーバレスが向いているが、従量課金ではないタイプのサーバレスサービスもあるため、ビジネスの状態によって、コストを優先するのか、システムの可用性を優先するのかの判断が必要、とのこと。

【A-10】技術書を書く技術:あなたの知識を世界に届けよう!!

登壇資料:技術書を書く技術:あなたの知識を世界に届けよう!!

資格試験対策として「要点整理から攻略する〜」シリーズでさんざんお世話になった著者で NRI の佐々木さんの登壇。

出版業界(というか印税生活を目指すことについて)のシビアなコメント(不都合な真実)は、数々の著書の執筆の上でのご発言なので、説得力が半端ない。

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企画〜ターゲット選定、目次レベルまでの詳細化などを経て企画の完了をするとのこと。
ここまでやってるから、話の流れがわかりやすく、頭に入ってきやすい書籍になるんですね。

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でも、執筆時、真っ白なドキュメントに1行目を書くのが最も難しいとのこと。
確かに会社のブログでも書き始めるまでに筆が(腰が)重いので、この部分は一緒なんだな。

目次レベルまで詳細化していた章・節・項をコピーして、箇条書きで書く、箇条書きに流れがあるかみる、問題なければ文章に変えていく、といった流れで心理的負荷を下げているそう。

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また、校正は IT の力に頼るそう。人間は必ず間違えるので。
さらに、ChatGPT は校正ツールとしては有用。オプトアウトの面を考慮する必要があるが、素人以上の優秀さはあると体感されているそう。

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個人的に今すぐ何かの執筆をしたい意向があるわけではないが、ブログなどのアウトプットは強化したいところなので、章・節・項のレベルとしてどのような流れにするのかをもう少し事前に整理して、ブログ執筆の心理的な負荷を下げつつ、伝わりやすい文書作成に活かしていきたいところ。

まとめ

Jeff にも会えたし、800人を超す AWS ユーザーが一同に会すイベントで熱気が伝わってきてモチベーションが上がった1日でした。

反省点としては、セッションを詰め込みすぎて、AWS Builders Card を体験することができなかったこと。ブースを回る時間が足りなかったこと。かな?

フォージビジョンさんのブースで、山口さん に「どっすか?スタンプ集まってます?結構、どこ回ってないかわかんなくなった〜、って人多いんすよね」とお声掛けされたのですが、まさしくその通りになってしまって、時間内にコンプリートできませんでした。
そして、スタンプ押してないのがまさかの AWS だったことに帰宅途中で X 見て気づきました。(白い紙の上に白いカード置いてるんだもん…)

現職が基本テレワークなので、同じ会社の人にイベントで会う不思議さとか、退職されて別の会社で活躍されている方とリアルで初めて会ったりとか、懇親会も楽しくリアルイベントいいなぁというのを実感した DAYS でした。

また、今回は、個人サポーターとして参加してみたのですが、砂かぶり席が用意されていて、セッション開始ギリギリになっても席が確保されている(可能性が高い)というのは良かったので、課金もいいものだと実感。

さらに、個人サポーターにもなったし、ボランティアスタッフにもなっている方もうじゃうじゃいて、すごいなぁと思ったものの、いろんな方のアウトプットで、スタッフとして前に立つことで自然と会話が増えることに寄与する、という見解になるほど。と思ったので、次回の何らかのイベント(JAWS FESTAかな?)ではボランティアスタッフとしても活動してみようと思いました。


帰宅して、数日後、AWS Community Builders(Cloud Operations Category)に選出いただけたことの通知を受けました。

今まで以上にアウトプットとコミュニティへの参加・貢献をしていきます〜。

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