JAWS-UG 北陸新幹線 ( 福井開催 ) に参加しました
2024年4月6日 に JAWS-UG 金沢さんが主催の広域なイベント「JAWS-UG 北陸新幹線」へ参加したのでそのレポート。
また、今まで賑やかしのような LT しかしてきませんでしたが、今回初めて 20 分の枠をいただいての登壇に挑戦してみました。
開催当時の公開情報は以下
主催: | JAWS-UG (AWS Users Group - Japan) |
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ハッシュタグ | #jawsug #jawsug_kanazawa #jawsug_北陸新幹線(開催中に新設されたタグ) |
セッション内容
0. オープニング:開幕挨拶&スポンサー紹介
JAWS-UG金沢 の 加藤真透さん
会場やタイムスケジュールの説明、そして重要なスポンサーさまの紹介です。
Agile Studio by 永和システムマネジメント さま、株式会社jig.jp さま、クラスメソッド株式会社 さま、チェンジビジョン さま、日本オープンシステムズ さま。本当にありがとうございます。
1. Amplify Gen2を拡張してみよう
登壇者:Amplify Japan User Group、株式会社永和システムマネジメント の 村上雅彦 / fossamagnaさん
登壇資料:Amplify Gen2を 拡張してみよう JAWS-UG北陸新幹線 ( 福井開催 ) 2024-04-06/Let's extend Amplify Gen2
Amplify Gen2 とは AWS CDK をベースとした次世代の Amplify のバックエンド構築ツール。
Git のブランチと AWS 環境を 1:1 でマッピングすることができるため、開発者ごとの独立した Sandbox 環境を提供可能とできる。
セッションではその紹介とカスタマイズの手法として CDK Construct をカスタムする例、プラグイン化する例をご説明いただいたがベータなので GA する際には変更されている可能性がある点に注意。
登壇資料で抜粋部分のみ掲載されていたが、全景は GitHub リポジトリ で閲覧可能とのこと。
2. AWS Application Composerで始める、サーバーレスなデータ基盤構築
登壇者:JAWS-UG新潟、クラスメソッド株式会社 の 笠原 宏さん
登壇資料:AWS Application Composerで始める、 サーバーレスなデータ基盤構築
新潟から福井までって思ったより時間かかるんだな。確かに新潟って北陸括りじゃないし文化圏も違うしね。
AWS マネジメントコンソールや VSCode を利用して視覚的にアプリケーションを設計・構築できるサービス。
AWS SAM テンプレートを自動生成してくれるとのこと。
残念ながらタイムオーバーでリアルタイムデモが駆け足気味になってしまったけど、利便性や操作感については十分に理解できたので、時間を見つけてやってみる。
3. AWS パートナー企業でテクニカルサポートに従事して2年経ったので思うところをまとめてみた
登壇者:株式会社サーバーワークス 市野 和明
登壇資料:AWS パートナー企業でテクニカルサポートに従事して2年経ったので思うところをまとめてみた
登壇中にいただいた(であろう)ご反応はこちら → 2024-04-06 JAWS-UG 北陸新幹線 登壇時にいただいたリアクション
あと、資料最終ページ付近の「回答・サポートに対する評価」のところをふわっと話してしまったが、hmatsu47(まつ) さんのアウトプット JAWS-UG 北陸新幹線(福井開催)参加+一乗谷朝倉氏遺跡観光(4/6) で的確に言語化されていたので以下抜粋。
これは大事ですね。
「大きな問題はなかったけど気になることがあった」レベルで「4」、「最低限の目的は果たせたけど不満が残った」レベルで「3」ですよね。
4. AWS初心者がAWSと付き合った1年
登壇者:スポンサーでもある日本オープンシステムズ(JOPS) の 岩瀬 健さん
AWS 歴が実質半年でのご登壇。
元々スクラッチ開発やオンプレでの基盤構築などが案件として多かった時代からご活躍されておられたが、あれよあれよという間に AWS をはじめとするクラウド案件の比率が高くなり「なんかせんと…やば…」と思われたとのこと。
AWS に触れて感じたこと
インフラ構築・保守時の「ネットワーク設定」「サーバの拡張」「アカウント管理」「DBの管理」の側面で大きなメリットを感じられているとのこと。
5. 防災無線再配信サービス AlertQueのご紹介とAWSプラットフォーム
登壇者:合同会社 LightsSqaure 代表 の 不破 守康さん
ご都合で懇親会前にご帰宅されていたようだったのが残念でしたが、防災無線の聞き取りにくさを解消するサービスを構築され、さらに独自の創意工夫で DR を進めた事例を紹介いただきました。
個人的には金沢出身者なので、珠洲と内灘の双方の被害状況とか距離を知っていたはずなのに、東京リージョンの各 AZ 間の距離感とは結びつけられていなかったことに気付かされたセッションでした。
確かに 100 km って離れているようで、地球規模だと全然離れてないんだわ。
6. エンターテイメント業界で利用されるAWS
登壇者:クラスメソッド株式会社 の 出村 成和さん
ゲームや映像分野での AWS の使われ方やそのメリットについて業界の言葉をあまり使わずに丁寧にご説明いただいたセッションでした。
AWS の事例としてはよく見聞きするし 2023 年のre:Invent でも RIOT GAMES の事例を取り上げられているくらいの業界ですが、あらためてご説明いただくことで、現場感が伝わってきてより理解が深まりました。
あと、ちょうど「すずめの戸締まり」を地上波で公開されていたタイミングだったのもあってタイムリーでした。
従来は退勤前にレンダリングを実行して翌朝出勤時には完了(していることを期待して)のように夜間作業でやっていた。
なのでレンダーファームという並列実行する仕組みを作ったりするが、EC2 をただただ並べれば良いか?というわけでもなく…
AWS では AWS Thinkbox Deadline というサービスが用意されていて AWS 上にレンダーファームを構築することができる。
7. 学生・先生に贈るAWSを使う方法と楽しみ方
登壇者:アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 コミュニティプログラムマネージャー の沼口 繁さん
登壇資料:JAWS-UG 北陸新幹線(福井開催)学生・先生(だけじゃない)に贈るAWSを使う方法と楽しみ方
初期費用が不要でライトに始められるはずの AWS に対して、従量課金のデメリットにフィーチャーしてしまいなかなか利用できない学生や初学者向けに用意されているさまざまなプログラムについてご紹介いただきました。
確かに〇〇をし忘れて△△△万円の請求が来た、ギャーみたいな投稿はたまに見かけるし、二の足を踏んでしまう気持ちもよくわかるけど、AWS でもそこを補完するさまざまなプログラムを提供していることが理解できた。
学校関係むけには AWS Academy が用意されていてクレジットカード不要で学習教材も用意されているサービスが利用可能。ただし、個人単位での申し込みができず学校として申し込み(登録)をする必要がある。
また、半年から1年程度の比較的長期的な課題コースとして AWS Learner Lab が用意されている。設定した期間中は作成したリソースが保持されるなど、より実利用に近い AWS 利用ができるが、100 ドルを超えた利用ができない、Cognito など一部のサービスの利用ができない、などの制約はある。(まれに本番利用しようと試みる方もいるらしいが推奨しない。)
8. Bedrock+Titanお手軽社内プロトタイプビルディング
登壇者:トレノケート/JAWS-UG大阪/名古屋/AWS認定インストラクター の 山下光洋さん
登壇資料:Bedrock+Titanお手軽社内プロトタイプビルディング
生成 AI に触れる場面をトレノケートさん社内で体験してもらうことを目的に社内の忘年会でぶち上げてみた、そしてそのアーキテクチャや工夫について解説いただきました。
Teams から投げられた投稿を取得して、当初は、Claude で Stable Diffusion に投げるプロンプトを生成させてた。
ただ、いくつかテストする中で、Claude が結構いらんことすることに気づいたので直接 Stable Diffusion に投げるように変更した。
Lambda のバージョン管理は「エイリアス」を使うと良い。
知らなかったけど、公式ドキュメントだとこれか。
また、Lambda で出力させるログのログレベルの設定、調整は機能としてできるようになっていて、コード内で記述しなくてもよくなったとのこと。
これも知らなかったけど、昨年の re:Invent 前くらいにしれっと発表されていた模様。公式ブログでの紹介はこちら
所感
開催の数週間前くらいに 加藤さん がちょっとだけ「もう少し登壇ジャンル絞れば良かった」的なご発言をされてましたが、ノンジャンル、かつ(いい意味で)生々しい話を聞けるのは専門支部にはないメリットだと思うので、地方支部のいいところが出た JAWS だったんだろうなぁという印象。
個人的には人生で初めての登壇体験だったので、自分の出番までそして登壇後数セッションあたりはあまり記憶がないけど、JAWS のどこかのスローガンかサブタイトルで見聞きした「100回の勉強会参加より1回の登壇」を強く体験したことが大きな収穫でした。
今回の登壇で話した内容は昨年の会社のアドベントカレンダーの時に投稿した Qiita 記事の焼き直しだし、似たような論調で会社で用意しているガイド記事や同僚のブログ記事もあるけど、ライブで話してその反応を得られるというのは文字ベースでのブログ投稿などとは異なる体験でした。(とはいえオーディエンスの顔は見れてない、基本はツイートを追っかけただけ)
それこそ山下さんのように直前まで資料 0 バイト、のような完全イベント駆動のような真似はまだできないけど、折を見てまた登壇する経験を積んでいきたいと思いました。